確定申告は個人事業主にとって避けては通れない重大な業務ですが、近年はスマートフォンの普及により、その作業負担は劇的に軽減されています。
かつてはパソコンの前に座り、分厚い領収書と格闘しながら手入力するのが当たり前でしたが、現在はアプリ一つで書類作成から提出まで完結する時代です。
ここでは数あるソフトの中から、操作性、コスト、サポート体制、自動化の精度の4つの軸で、現代の個人事業主が本当に使うべきアプリを厳選して紹介します。
目次
個人事業主におすすめの確定申告アプリ5選
個人事業主におすすめの確定申告アプリははターゲットとするユーザー層や設計思想が大きく異なるため、自分の事業スタイルに最適なものを選ぶことが、本業に集中できる環境作りの第一歩となります。
| アプリ名 | タックスナップ | freee会計 | マネーフォワード | やよい | ジョブカン |
|---|---|---|---|---|---|
| 月額換算(年払) | ◎ 980円 | ○ 980円〜 | ○ 900円〜 | ○ 983円〜 | △ 1,100円〜 |
| 無料特典 | ◎ 3/16まで無料 | △ 30日間のみ | △ 1ヶ月間のみ | ○ 初年度無料あり | △ 30日間のみ |
| 詳細 | 「スワイプだけで確定申告を完結」3月16日まで提出直前までずっと無料で利用できる特大キャンペーンを実施中。 | 「○×の質問に答えるだけで書類作成」銀行やカードと同期し、ステップ形式で申告書を自動作成。 | 「家計簿感覚で経営を可視化」2,300以上の金融サービスと連携し、明細取得から仕訳までを自動化。 | 「業界シェアNo.1の信頼性」はじめての方でも使いやすく、セルフプランは初年度0円で全機能が利用可能。 | 「1ライセンス3名利用可」PCでの作業に特化し、基本的な会計機能からe-Tax対応までを網羅。 |
| 公式サイト |
freee会計
freee会計は、簿記の知識がない初心者でもステップ形式の質問に答えるだけで書類が作成できる点が最大の特徴です。
スマホアプリの操作性に優れ、レシートを撮影するだけで日付や金額を自動でデータ化する機能が非常に強力です。
一方で、独自のインターフェースを採用しているため、従来の複式簿記に慣れている人には逆に使いづらく感じることがあります。
PCでの作業を前提とせず、最初からスマホでの完結を目指して設計されているため、移動中に全ての業務を済ませたいモバイルユーザーに非常に高い利便性を提供します。
料金・プラン内容
| プラン名 | 年払い料金 | 主な機能 |
|---|---|---|
| スターター | 12,936円(月換算1,078円) | 確定申告書類作成、銀行・カード同期、レシート撮影(月5枚まで) |
| スタンダード | 26,136円(月換算2,178円) | 消費税申告、レシート撮影無制限、各種レポート |
| プレミアム | 39,800円(月換算3,316円) | 電話サポート、税務調査サポート補償 |
freee会計の料金プランは、主にサポートの質とレシート撮影の枚数制限によって分かれています。
月額払いと年払いの価格差は約40パーセント近くあり、長期利用を前提とするなら年払いが圧倒的にお得です。
最安のスタータープランはレシート撮影が月5枚までという厳しい制限があるため、実質的にはスタンダードプランが個人事業主のメインとなります。
プレミアムプランでは電話サポートに加え、税務調査時に税理士を紹介する費用を補償する制度があり、万が一の備えを重視するユーザーに向けた構成です。
タックスナップ
タックスナップは、スマホに特化した次世代の確定申告アプリです。
クレジットカードや銀行口座と連携し、表示される取引データを左右にスワイプするだけで、事業経費かプライベートの支出かを振り分けることができます。
会計知識は全く必要なく、ゲーム感覚で仕訳が進むため、事務作業が苦手な方に最適です。独自の視点として、従来のソフトが帳簿を作ることを目的としているのに対し、本アプリは申告を完了させることに特化しており、入力の精神的負担を最小限に抑えています。
パソコンを持っていない方でも、マイナンバーカードの読み取りから電子申告まで完全にスマホ一台で完結します。
料金・プラン内容
| プラン名 | 年払い料金 | 主な機能・特典 |
|---|---|---|
| カンタンプラン | 11,760円(月あたり980円) | スワイプ仕訳、確定申告書作成・提出、銀行・カード連携 |
| 安心プラン | 26,160円 | 丸投げ仕訳、税務調査リスクチェック、補償制度 |
| 期間限定特典 | 3月16日まで無料でスタート可能 | |
シンプルさを追求した2つのプランを提供しています。
カンタンプランはスワイプ仕訳やe-Tax提出といった基本機能を全て網羅しており、コストを抑えたい層に最適です。
安心プランは、税理士監修の丸投げ仕訳機能や税務調査リスクチェックに加え、万が一の際の補償制度が付帯する手厚い内容となっています。
現在、3月16日までの期間限定で無料でスタートできるキャンペーンを実施しており、申告期限直前で焦っているユーザーでも金銭的リスクなく導入できるのでおすすめです。
マネーフォワードクラウド確定申告
家計簿アプリとの連携や経営分析レポートの充実度が特徴です。
銀行口座やクレジットカード、電子マネーなど2,300以上のサービスと連携可能で、データ取得の網羅性は業界トップクラスです。
デメリットとしては、多機能ゆえに初心者には画面が複雑に見え、どこから手をつければいいか迷う可能性がある点です。
家計簿アプリであるマネーフォワードMEと連携することで、公私の混同を防ぎながら家計全体を管理できるエコシステムが構築されています。
単なる納税ツールを超え、キャッシュフローの把握を重視するユーザーにとって非常に強力な武器となります。
料金・プラン内容
| プラン名 | 年払い料金 | 主な機能 |
|---|---|---|
| パーソナルミニ | 10,800円(月換算900円) | 確定申告書類作成、銀行・カード同期、レシート撮影(月15件) |
| パーソナル | 15,360円(月換算1,280円) | 消費税申告、請求書一括操作、レポート確認 |
| パーソナルプラス | 35,760円(月換算2,980円) | 電話サポート(操作方法) |
マネーフォワードの料金体系は、年払いにすることで月額換算が数百円安くなる設定です。
パーソナルミニは最も安価ですが、消費税申告に対応していないため、インボイス登録をしている事業主はパーソナル以上のプランを選択することになります。
レシート撮影枚数にもプランごとの上限があり、超過した場合は1件あたり20円のオプション料金が発生する可能性があるため、大量の領収書を処理するユーザーは上位プランでの運用が前提となります。
やよいの青色申告オンライン
やよいの青色申告オンラインは、業界シェアNo.1を誇る弥生シリーズのクラウド版です。
長年の実績に基づいた信頼性と、初心者でも迷わないシンプルな設計が支持されています。
デメリットは、画面のデザインがやや古風で、直感的な操作感では他の新興アプリに一歩譲る点です。また、スマホアプリはあくまで補助的な位置付けであり、詳細な確認や提出にはPCが必要です。
全国11,000以上の会計事務所が推奨しており、将来的に税理士へ業務を依頼する場合でもスムーズなデータ連携が期待できます。初年度のコストを極限まで抑えつつ、スタンダードな手法で青色申告の最大控除を狙いたい方に最適です。
料金・プラン内容
| プラン名 | 年払い料金 | 主な機能・キャンペーン |
|---|---|---|
| セルフプラン | 11,800円 | 全ての申告機能、WebFAQサポート(初年度無料あり) |
| ベーシックプラン | 22,800円 | 電話・メール・チャットサポート(初年度無料・半額あり) |
| トータルプラン | 39,600円 | 仕訳相談、経理業務相談、確定申告相談 |
やよいの青色申告オンラインは、機能面では全プラン共通であり、サポートの充実度によって料金が変わる分かりやすい体系です。
セルフプランは自力で進める人向けですが、ベーシックプラン以上にすると電話やチャットでの操作質問が可能になります。
特筆すべきは初年度無料キャンペーンで、1年目のコストを完全にゼロにできる点は、独立直後の個人事業主にとって非常に大きなメリットとなります。
次年度以降の更新についても、事前に通知が届くため安心して継続利用が可能です
ジョブカン青色申告
ジョブカン青色申告は、インストール型とクラウド型の利点を併せ持つソフトです。
初期設定のガイドが充実しており、案内に従って進めるだけで導入が完了します。
よく使う仕訳をライブラリに保存できる機能があり、定期的な支払が多い事業主には効率的な入力が可能です。
デメリットは、スマホ専用アプリが用意されておらず、作業は基本的にパソコンで行う必要がある点です。外出先で手軽に記帳したいというニーズには対応していません。
料金・プラン内容
| プラン名 | 料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| ダウンロード版 | 5,500円(12ヶ月) | 帳簿入力、決算書作成、e-Tax対応 |
| パッケージ版 | 8,140円 | 買い切り型での利用(期間制限なし) |
| トライアル | 30日間無料 | |
他のアプリが月額制のサブスクリプションを主流とする中で、買い切りのパッケージ版や安価なダウンロード版を選択できる点が異色です。
クラウド版も用意されており、年額12,000円という定額料金で提供されています。
プランごとの機能差を気にする必要がなく、追加費用が発生しない透明性の高さが特徴です。
特にダウンロード版の5,500円という低価格は、最低限のコストで申告を済ませたい層から高い支持を得ています。
個人事業主が選ぶべきポイントは8つ!個人事業主におすすめの確定申告アプリの選び方
おすすめポイント1:スマホでの使いやすさ
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ | スワイプ特化で圧倒的に速い |
| freee会計 | ○ | スマホアプリのUIが洗練されている |
| マネーフォワード | △ | 多機能すぎて画面が煩雑 |
| やよい | △ | 入力専用で申告にはPCが必要な場合あり |
| ジョブカン | × | スマホアプリ未対応 |
現代の個人事業主にとって、スマホでどこまで作業ができるかは生産性を左右する重要事項です。
移動時間や待ち時間などの隙間時間に入力を済ませることで、確定申告時期の負荷を劇的に軽減できます。
タックスナップのようにスワイプ一つで仕訳ができるアプリは、入力の心理的障壁を取り除いてくれます。
一方、PC画面をそのままスマホに縮小したようなアプリでは誤操作が増えるため、モバイルファーストで設計されているかを確認することが必要です。
おすすめポイント2:料金・プラン
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ | 3月16日まで無料スタート可能 |
| やよい | ◎ | 初年度無料キャンペーンが強力 |
| ジョブカン | ○ | 年額料金が非常に安い |
| マネーフォワード | ○ | 標準的な価格設定 |
| freee会計 | △ | 他社に比べやや割高 |
継続的に利用するものだからこそ、ランニングコストは無視できません。多くのアプリは年額1万円から3万円程度ですが、やよいのように初年度無料のキャンペーンを行っているものや、タックスナップのように3月16日までの期間限定で無料でスタートできるものを選べば、初動の負担を抑えられます。
自分の事業利益に見合ったプランを選択し、不要な上位プランを契約しないよう注意が必要です。
支払い方法が月払いか年払いかによって、月額換算の料金が大きく変わる点も見逃せない比較項目です。
おすすめポイント3:クレジットカード・銀行口座が連携できるか
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| マネーフォワード | ◎ | 2,300以上の連携数で業界最多 |
| freee会計 | ◎ | API連携に強く同期が安定している |
| タックスナップ | ○ | 主要なカード・銀行は網羅 |
| やよい | ○ | 大手金融機関とは一通り連携可能 |
| ジョブカン | △ | 手動取り込みが必要な場合あり |
手入力によるミスや漏れを防ぐには、金融機関との自動連携機能が必須です。
明細を自動で取り込むことができれば、入力作業の9割を削減できます。
連携可能な銀行やカードの数はソフトによって異なるため、自分がメインで使っている銀行やデビットカード、ビジネスカードに対応しているかを必ずチェックしてください。
連携の安定性も重要で、頻繁に接続が切れるソフトはストレスの原因となります。
おすすめポイント4:手入力の帳簿の付けやすさ
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| やよい | ◎ | かんたん取引入力が初心者向け |
| freee会計 | ○ | 家計簿感覚で入力できる |
| ジョブカン | ○ | PCキーボードでの入力がスムーズ |
| マネーフォワード | ○ | 標準的な仕訳入力画面 |
| タックスナップ | △ | 自動連携前提のため手入力はシンプル |
全ての取引がキャッシュレスで完結するわけではありません。
現金での支払いや、連携できない小規模な金融機関の取引は手入力が必要になります。
この際、勘定科目をいちいち選ぶ手間を省けるかどうかがポイントです。freee会計のように質問に答えるだけで自動入力される仕組みや、ジョブカンのように過去の履歴から予測入力してくれる機能があれば、手入力のストレスを大幅に減らすことが可能です。
おすすめポイント5:自動仕訳による使いやすさ
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ | スワイプ学習で判定精度が向上 |
| freee会計 | ○ | 独自の推測アルゴリズムが優秀 |
| マネーフォワード | ○ | 学習機能によるルール化が可能 |
| やよい | ○ | 安定した自動仕訳ロジック |
| ジョブカン | △ | テンプレート選択がメイン |
AIによる自動仕訳の精度は、作業効率を左右する核心的な部分です。
一度登録した取引パターンを学習し、次からは自動的に勘定科目を提案してくれる機能があるかを確認してください。
タックスナップのようにスワイプの積み重ねでAIが学習し、仕訳をさらに自動化していく仕組みは、使えば使うほど楽になる理想的な形です。
精度の低いAIは逆に修正の手間を増やすため、信頼できるアルゴリズムを搭載したアプリを選ぶべきです。
おすすめポイント6:クラウドストレージ機能の充実度
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| freee会計 | ◎ | ファイルボックス機能で電帳法対応 |
| マネーフォワード | ◎ | クラウドBoxでの一元管理が可能 |
| やよい | ○ | スマート証憑管理が無料で付随 |
| タックスナップ | △ | 保存は可能だが詳細検索に制限あり |
| ジョブカン | × | 別途外部ストレージ管理が必要 |
電子帳簿保存法の改正により、領収書や請求書の電子保存が重要になっています。
アプリ内にスキャンデータや撮影した画像を保存できるクラウドストレージ機能があるかを確認してください。
保存した画像と仕訳データが紐付いて管理されていれば、数年後の税務調査の際も迅速に対応できます。
ストレージの容量制限や、長期間の保存に対する安定性も考慮すべき項目です。
おすすめポイント7:電子申告者(e-tax対応)の使いやすさ
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| タックスナップ | ◎ | スマホ一台で数分で申告完了 |
| freee会計 | ◎ | ステップ形式のナビが非常に丁寧 |
| マネーフォワード | ○ | アプリ内送信に対応済み |
| やよい | ○ | 専用モジュールのインストールが必要 |
| ジョブカン | △ | PC操作とリーダーが必要な場合あり |
書類を作るだけでなく、そのまま提出まで完結できるかが重要です。
マイナンバーカードをスマホで読み取り、アプリから直接e-Taxに送信できる機能があれば、税務署へ行く手間が一切なくなります。
タックスナップやfreeeはアプリ内完結を強みとしていますが、一部のソフトは提出に別途PCが必要な場合があります。
完全非対面でスマートに終わらせたいなら、スマホ一台で送信まで行えるアプリが絶対条件です。
おすすめポイント8:ユーザーサポート充実度
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| やよい | ◎ | 電話・チャット・画面共有が手厚い |
| freee会計 | ○ | チャット返信が迅速 |
| マネーフォワード | ○ | メール対応が非常に丁寧 |
| タックスナップ | ○ | 操作が簡単なためサポート不要な設計 |
| ジョブカン | △ | 基本はメールとFAQのみ |
初めての確定申告では、予期せぬエラーや仕訳の疑問が必ず発生します。
チャットやメール、電話でリアルタイムに質問できる体制があるかは安心感に直結します。
特にやよいのトータルプランのように、操作方法だけでなく実務的な仕訳相談に乗ってくれるサービスは、初心者にとって非常に心強い存在です。
自分の知識レベルに合わせて、必要な時にすぐに助けを求められる窓口があるかを確認してください。
おすすめポイント9:料金・プラン
| アプリ名 | 評価 | 特徴 |
|---|---|---|
| freee会計 | ◎ | 法人化後の移行が最もスムーズ |
| マネーフォワード | ◎ | 他サービス連携による一元管理 |
| タックスナップ | ○ | 副業から本業まで柔軟に対応 |
| やよい | ○ | 税理士連携のコストが低い |
| ジョブカン | △ | 機能がシンプルで拡張性は低い |
プランごとの機能差を正確に把握することが大切です。
安価なプランではレシートの撮影枚数に制限があったり、消費税申告に対応していなかったりすることがあります。
将来的に法人化を検討している場合は、法人プランへの移行がスムーズなソフトを選んでおくとデータの引き継ぎに困りません。
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